2010年4月17日(土)

日本の薬草学    

本日、CHhom開校記念として、小谷先生による「日本の薬草学」第1回が行なれ、全国で一般、RAH学生、卒業生,一般の方を含めて170名の方々が参加されました。

2010/04/17 講義の様子

CHhom のカリキュラムにも入る「日本の薬草学」。その薬草学の真髄をライブ授業で体験できる貴重な機会として、今回、小谷宗司先生の講座がございましたが、たいへん素晴らしい内容でした。

まず、薬草を取り扱うために必要なこととして、薬事法や食品衛生法に関する知識を教わりました。

次に、薬草だけでなく、毒草や菌類、地衣類も含む植物全体を分類するにあたり、科や属だけにとらわれず、1つ1つ丁寧に区別していくことの大切さを教わりました。

軽い病気や怪我などは、身近な薬草でセルフケアができるにもかかわらず、すぐ薬に頼り、病院へ行く現代の日本人は、自分の健康を薬や医師にゆだねてしまっているために、現代の日本では、薬草の知識が失われつつある。その薬草学の知識、薬草を使う術を復活させ、長く語り伝えていきたいという先生の情熱が、話の随所に感じられました。

木曽・御嶽山で長年、生薬とかかわってきた先生のお話は、先生ご自身の人生のエッセンスでもあると思いました。タバコの葉には2000種類以上もの成分が含まれており、西洋的な医薬品分析には限界があるという話や、アマチャには甘味成分とともに、糖の吸収を阻害する成分が含まれているという話を聞いて、単離抽出した成分ではなく、植物そのものを用いることの重要性を、あらためて感じました。

昔、ある人がドクダミだけを摂り続けてガンを治したというケースがありましたが、それと同じことが他の人にも当てはまるかといったら、当てはまらない。人それぞれ効く薬草が違う、という薬草学の考え方は、ホメオパシーに通じています。

明日の講義はもちろん、さらには、来年以降のCHhom での授業や、膨大な知識と経験に基づいたご著書の出版にも、ますます期待が高まります。

たいへん素晴らしい先生と出会い、CHhom に招聘して下さった、由井学長にも感謝したいと思います。