魅力・ZENホメオパシー

『ZENホメオパシーは、ハーネマンの教えをベースに、複雑化した現代人の病気を治癒に結びつける体・心・魂の三位一体を治療するアプローチ(方法)です』

By 由井 寅子

ZENホメオパシーとは
『新・ホメオパシー入門』より引用

ホメオパシーの創始者、ハーネマン自身は、病気は、ホメオパシーだけではなく、生き方、考え方、生活様式、食事など、多角面からその人を診て、アプローチしてはじめて治るのであると考えていました。そのためハーネマンは、ホメオパス(ホメオパシー療法家)とは言わず、「私たちは、ホメオパシーだけで治療するのではなく、人を統合的に治す“ハイルクインスト(真の治療家)”であれ」と言っています。

ホメオパシーだけを使って治療するホメオパスという職業は、ハーネマンではなく、後のホメオパシーを学んだ人が、「自分たちはホメオパスである」と言っただけであって、本当は「ハイルクインスト(真の治療家)は多角的にその人を治癒に導く」、「ホメオパシーだけではない」と言っていたわけです。

だから私も、ハーネマンの文献をもう1回、読み直しました。

ハーネマンが残した『医術のオルガノン』、『慢性病論』、『小論集』という文献を、万葉ドイツ語から直接、日本語に訳してもらいました。英語訳がまちがえている可能性があったので、原書から直接日本語に訳してもらい、じっくり読み進める中で、ハーネマンがなにを目的としていたのか、治療の真髄を知ったのです。

やっぱり、食べ物もしっかりしませんと、生き方、考え方もしっかりしませんと、レメディーで治癒しても一時的なものになってしまうとわかりました。だから、それらを統合して、ZENホメオパシーという、新たなホメオパシーを作り上げました。これはハーネマンをベースにして、体・心・魂を三位一体でみる、多角的な治療をする方法です。

ZENホメオパシーが誕生したもうひとつの理由として、今の日本は難病が多いことです。難病の治癒率が低い。治癒しても再発が多い。この原因を探る中で、わかってきました。

ハーネマンは『医術のオルガノン』§279で「病気によって重要な内臓器官に明らかな損傷が生じていなければ、さらに、治療の最中に種類の異なるあらゆる薬が患者から遠ざけられていれば、重篤な病気の治療を始めたとき、ホメオパシーの治療薬として選ばれた高ポーテンシーの(希釈振盪した)レメディーならば、投与量がどんなに微量であっても、自然の病気を克服できる」と言っています。つまり、もし臓器が健全で、薬の害がなければ、ホメオパシーのレメディーで病気を克服できるが、臓器の機能が不全で薬の害がある場合、ホメオパシーのレメディーで病気を克服することはできないということを言っているのです。

このようなことを言われると「えーっ」て思いますね。日本人は、薬もいっぱいとっているし、臓器不全な人ばかりですから。また、§207では、「長く病気を患っている患者には、これまでどんなアロパシーの治療を受けてきたかを聞く。そうすれば、患者本来のあるべき状態からどのくらい悪化しているかということがわかり、できるかぎりこうした医原性の障害を部分的にも回復させることができる」と言っています。医原病を先にとり除かなければ病気は治らない、薬の蓋があったらホメオパシーのレメディーは効きませんよと言っているのです。

他にも、慢性病論の185ページで、「苦難を乗り越える心を養うための、心の教育が必要だ」と言っています。「患者はあらゆる受難と運命に対して自分ではどうすることもできず、変える力がなかった。あらゆる受難と運命に耐えられるくらいに哲学、宗教、自制心をもち合わせず、心の苦しみと怒りのもとにいる慢性病患者には、レメディーはなんの成果も達成できない。治療家は慢性病の治療を断念して患者を運命に委ねたほうがよい」『慢性病論(第二版)』(ホメオパシー出版)

……なんてことを言うんだ、ハーネマン。哲学、宗教、自制心、これがなかったら慢性病患者は治らないと言っているわけですよ。

さてさて、哲学ってなんだろう。これはホメオパシー哲学、真の生き方。同種の法則です。苦しみの大元は、インナーチャイルドだと言いました。昔の嫌な体験、辛い体験をして、そのときの感情(苦しみ)を抑圧したために未解決な感情(苦しみ)として潜在意識に残っている。似たような出来事で触発されて、そのときの感情(苦しみ)を再体験します。

このインナーチャイルドを癒していないから、インナーチャイルドの存在に気づき、癒すことができるように、同種の出来事が人生で生じるのです。そして、自分は幼いころ、このように傷ついたんだとわかり、同種のレメディーをとることで救われていきます。同時に、インナーチャイルドに声をかけて、「あのとき辛かったね、寅ちゃん」「あのとき泣きたかったね、寅ちゃん」というように、自分で幼い自分を慰めて、労わって、愛して、受け入れることがとても大切です。

これがインナーチャイルド癒しです。だから、運命は同種療法だというのです。だから、苦しい出来事をありがたいと受けとっていくことができるかどうかが大事なのです。

次に、宗教というのは、信仰心=神仏を信じる力、霊性向上のシステムです。信仰心は、自分より偉大な存在がいるということを信じる、生かされているということを知ることです。謙虚に、感謝をもって生きるために。自分が自分らしく生きるために。そして今のこの苦しみは、自分たちが、霊性を向上させ、神さま、仏さまに近づけるように、神さま、仏さまが用意してくれたものだと信じる力です。

自分が勝手に生まれ、勝手に死んでいくのではなく、自分たちは神の分わけみたま霊であり、神さま、仏さまと同じ根をもっているんだと理解することが大事です。

そして、自制心とは、インナーチャイルド癒しのことです。怒ってばかりいたら肝臓は悪くならざるを得ません。悲しんでばかりいたら、肺が悪くなります。恐れてばかりいたら腎臓が悪くなるね。心配ばかり、予期不安ばかりしていたら、脾臓が悪くなるね。

自制心とは、感情をコントロールする力です。自制心がないということは、感情をコントロールできないということですが、感情をコントロールできないのは、インナーチャイルドがあるからです。インナーチャイルド自体が我慢できない心ですから、コントロールできるわけがありません。

感情の抑圧ではなく、自制心を得るには、今感じている感情はインナーチャイルドであると認識することです。あなたが小さいころに負った心の傷であって、今のこの人の言葉は、過去のお母さん、お父さんに言われて傷ついたことがあるのよと教えてくれる、鏡の役割をしてくれている大事な人だと気づくことです。

今感じている感情は、昔の感情を再現しているのだと分離する。インナーチャイルドの感情だと分離する。それはとても大切です。感情の抑圧というのは、わき起こる感情を抑え込むこと。今、泣きたいけれど泣けないから、あとで泣きましょう……と言っても、泣けません。ところかまわず泣いたらいいです。泣くのはいいと思います。

でも、怒りはストレートに表現していいとは限りません。今、怒りたいからとばーっと怒ると、それもまた、カルマになりますからね。怒りたいときは、ちょっとごめんなさいと違う部屋に行って、般若心経をやったりとか、どうしてあの言葉で腹が立ったんだろうと自分に問いかけたりします。

そのように、自制する心が必要になると、ハーネマンは言っています。

ハーネマンの言う、哲学、宗教(信仰心)、自制心。これは、みな同じことを言っているのですよ。それはなにかというと、苦しみを受け入れる力が必要なんですよということです。原因を自分に見出す。原因を外に求めない。相手が悪い、外が悪い、環境が悪いとなすりつけているうちは、基本的に、治ることはないのだということです。そうやって乱れる心があなたにあるんだよ。それを見つめていきなさいということです。

基本的に、病気や苦しみというのは、あなたの今の考え方や生き方がまちがっていますよと、神さまが教えてくれている大切なものなのです。ハーネマンの言う、哲学、宗教(信仰心)、自制心。これをベースにして、ZENホメオパシーができ上がりました。

人間は、体・心・魂の三位一体の存在であるから、三位一体でみようじゃないか、治そうじゃないかというのが、ZENホメオパシーです。ハーネマンの『慢性病論』をしっかり読めば、ZENホメオパシーがハーネマンの理想に沿った治療法であることを理解していただけると思います。

ホメオパシーの三次元処方(ZENメソッド)というのは、魂の治療として病原体を希釈振盪したレメディーを与えます。ある病原体が広がるのは、あなたが病原体と同じインナーチャイルド(病原体と同じ心〈感情〉と魂〈価値観〉)をもっているから。心から体に広がったのです。ですから、魂の治療に、病原体のレメディーを与えます。

心の治療には、体の全体症状や感情から、ストレスレメディーを探します。植物や動物のレメディーが多いです。

体の治療には、マザーチンクチャー(ハーブ酒)にティッシュソルト(生命組織塩/人体を司る主要なミネラル塩を希釈振盪したレメディー)や、臓器適合レメディーを加えた、臓器サポートを使います。

体が病気になって、慢性疲労になっているほとんどの人は、臓器の機能不全があります。だから、腎臓、肝臓、脾臓などの臓器に適合するハーブ・マザーチンクチャーとレメディーを組み合わせた臓器サポートをとる必要があります。臓器サポートはたくさんの種類があります。あるいは、ハーブ・マザーチンクチャーと薬害や環境毒の排出のためのデトックスレメディーを組み合わせ、医原病や環境病、食原病を治療します。

こうして魂・心・体の3つを同時に、ホメオパシーで治療していきます。ZENメソッドは、慢性病治療にはとても大切です。とりわけ繰り返す慢性病には、ZENメソッドを修得したホメオパスにかかられることをおすすめします。

人は体・心・魂の三位一体の存在であり、病気も体・心・魂、それぞれに存在します。また、体・心・魂のそれぞれに、抑圧した分だけ病気があるということなのです。薬で症状を抑圧したり、道徳や常識により感情や価値観を抑圧することが多い現代人は、体・心・魂それぞれの病気が多数存在しています。

もし、たったひとつの病気しかないということであれば、レメディーを1回に1種類だけ与えて、長期に待つという方法もよいのかもしれませんが、抑圧が多い現代では、病気はひとりの人に複数存在し、複雑に融合している現状があります。

ハーネマン自身、ひとつの病気にひとつのレメディーを使い、多くの人がひとつの体に複数の病気をもっていると言っています。そのため、レメディーを1回に1種類だけ与えて長期に待つという方法に囚われていては、患者を治癒に導くことは難しいと考えています。

ホメオパシー以外の三次元処方としては、魂の治療法としてインナーチャイルド癒しによる、この世的価値観を解放していく。美しくなくても、優秀じゃなくても、よい人でなくてもいいじゃないかという考え方に変えていきます。

また、信仰心を高め、霊性的な見方を学んでもらいます。自分の命の源となっている神さま仏さまの価値観とは違う、不自然な価値観を信じていたら、心も体も病気になるしかありません。私たちはご神仏さまによって生かされています。それを実感できる力、信仰心を高めていくことが大事です。これが霊性を向上させるということです。霊性が向上すれば、この世の苦しみも苦しみととらず、自分の成長のためにご神仏さまが与えてくれたありがたい出来事だと受け取れるようになります。

心の治療として、インナーチャイルド癒しによる抑圧した感情を浮上させ、解放します。

体の治療法として、不自然なものは入れないという食養生。これらをまとめて、ZENホメオパシーと言います。

つまり、ホメオパシーの技術に、インナーチャイルド癒し、霊性向上(信仰心)、食養生を足したものなんですけれどもね。

食を含めて、自然とはなにかというのをやっていく。この方法でやっていくと、治癒率が特段に上がっていったのですよ。そうして、難病を治すホメオパスが日本にいるらしいからと、昨年10月にオランダ、イギリス、ドイツ、ルーマニアのヨーロッパ4か国に呼ばれて発表したわけです。

新・ホメオパシー入門