ホメオパシー 体験談紹介
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タイトル Lycopodiumを使ったケース
投稿日: 2005/08/22(Mon) 16:48
投稿者RAH学生

[2001年07月31日(火)]
  私は私立の中高一貫教育の学校に教師として勤めているものです。今年、6年ぶりに中学生を
担当しているのですが、15年間のキヤリアや、研究を重ねて身につけてきたコミュニケーションのスキルも通用しないほど、子ども達が様変わりして、あれこれと授業中に落ち着かなくて、多動傾向にある子どもが増えていて、手を焼くこともしばしばあります。それぞれ生徒達の抱えている問題もそれなりにわかり、こんなとき生徒達にレメディーをあげられたら、と思いますが、現実的には、学校現場の教師としては、なかなかそれもできず、悶々とすることもあります。ですが、私は、RAHでホメオパシーを学びはじめて3年目でもありますし、そうだ、自分の対応の仕方を変えていくことで、何とか対処できる策もおもいつくかもしれないとばかり、自分自身でいろいろなレメディーを摂りながら、手を焼く生徒の多いクラスの授業に向かうこともしばしばあります。
 そこで、かなり効果的な使い方に気づいたものの一つに「LYCOPODIUM」があります。私は幼い頃から、口やかましい母に育てられてきましたので、性格的には「Lycopodium」のタイプで、おそらく教師になったのもこの「Lycopodium」の性格ゆえでしょう。今までもさんざんとりましたし、大人数の前で話すときにはよく使ったりもしました。このレメディーをとると、いつもは、かなり堂々と自信を持って舌すべりもよくなり、テンションをあげて話せる
ようになっていたのです。ところが、今回はそうではありませんでした。というのも、次のような経過があったのです。
 はっきりと問題行動をする生徒に注意をするだけでは、生徒はますます興奮するばかりの状況で、自分が身につけたスキルもいろいろなやり方も全く通用しない。それで、そういう状況の自分をよく見てみると教師になりたてのころに生徒達から反抗されて「生徒のことが恐い。教壇に立つのが恐い」と思っている自分がどこかにいるような気がしてきました。ACONITEやOpiumというよりもこれはLycopodiumだと思い、早速、1Mを次の授業の前に摂ってみました。
 すると授業のときに、妙に度胸がすわって、とてもおちついて、でもだからといってぺらぺらというわけではなく、一々生徒の問題行動に反応しない自分がいるのを感じました。直感的にこのクラスの生徒にはあんまり反応せず、おちついてじっと様子をみていればいいのだ、とわかりました。注意を促すと、それに同調していつも生徒達がより興奮していたことがそのとき、なぜか、わかったのです。で、生徒の問題行動がおさまるのをじっと見ていると、自然に生徒はおちついて、授業に入ってきました。「なるほど、押してもダメなら引いてみな」ということもあるのだ、と実感した次第です。
 そして、また次の時間は別のクラスに行きましたが、そこでも妙に落ち着いてどっしりとして状況を判断できる自分がいました。このクラスの場合は、黙ってじっとしてみていてはいけないのだということがわかって、がつんと注意をしました、すると、水を打ったように静かに、授業に集中したのです。
 どちらのクラスも一見したところ、生徒達の状況は同じように見えたのですが、その場その場に応じて、冷静に判断して、逆の対応をとることができた自分に驚いています。プロならば、当たり前のことなのでしょうが、年々変わりゆく生徒の状況に追いつかなくなっている現場の教
師としては、なんとも嬉しい発見でした。
 レメディーを摂ったおかげで、自分自身がとても冷静にその場その場の状況を判断し、とても冷静に客観的になれたのを今更ながら、リアルに体験できました。「レメディーをとると、いくらその人が問題の渦の中にいても、その問題を少し上の角度から客観視できるようになる」といつか由井先生がおっしやったことをまさに実感し、今更ながら、レメディと自分の自然治癒力に驚いているところです。
 そして、たとえ、どんな状況であったとしても、人が変わることを望むのではなく、謙虚に自分を見つめていれば、必ず、自分自身の中に解決策はあるのだということにも気づきました。それに気づかせてくれたのが私の場合は「Lycopodium」というレメディでした。
 また、「真の自信を持つ」というのは、人前に出たとき、いつでも堂々と饒舌にハイテンションでいることではなく、冷静にその場の状況を判断し行動できることなんだな、ということにも
改めて気づかされました。いかに、「Lycopodium」のマテリアメディカの捉え方が一面的であったか、また、自分が「Lycopodium」のパターンを乗り越えていなかったかにも気づかされ、一石三鳥の気分です。
 こうやって、自分で使ったり、他人に使うことで見えてくることの多い今日この頃、授業に向かう足取りも心も軽く、同僚からも「大変そうだけど、あなた、とても元気溌剌ね」と、言われる今日この頃です。

管理人コメント:
RAH3年生の方からの投稿です。興味深い体験談をありがとうございます。